RT @quitamarco: 田亀さんの作品の翻訳本が、ちゃんとニューヨークのLGBTQセンターの図書室兼書店に置いてありました嬉しいねえ。 pic.twitter.com/wHo26GGBmK
posted at 04:08:41
『悪太郎』見終わった。鈴木清順監督の1963年作。大正期、素行の悪さで神戸の中学を放校された青年が、半ば騙されるように豊岡の中学に入れられるが、そこでも波乱含みで更には恋も…という文芸青春もので、原作は今東光。清順演出、後のアヴァンギャルドさは希薄だが、それでもらしさがあちこちに。
posted at 04:22:40
映像や構図へのこだわりや、カットの省略から生まれるリズムは健在。題材的に『けんかえれじい』の助走のような感じがするし、淡路の芸者との情事を回想する様式的な演出なんか、更に後の『陽炎座』とかも彷彿とさせたり。しかし文芸作品的な雰囲気の破綻にまでは至らず、そんなバランスが逆に面白い。
posted at 04:28:49
内容的には、破天荒な愉快さに始まりながらも、恋愛要素が増えていくに従って、次第にメロドラマ的なクリシェ感が増し、ストーリーや主人公の個性が薄れていくようではあるけれど、まぁそれでも若い時代を回想した文芸青春ものとしては過不足なくまとめている感じで、小粒感はあれども悪くはない。
posted at 04:32:47