夕飯食べて『奇巌城の冒険』見終わった。谷口千吉監督の1966年作。三船敏郞主演。シルクロードを舞台にしたファンタジー冒険活劇+『走れメロス』という内容。ロケ地はイラン。先日の『大盗賊』の姉妹編的な作品。ただし内容的なつながりはなし。
posted at 03:58:33
仏舎利を求める僧侶と奴隷として売られていた遣唐使船の船乗りが出会い…というイントロから、砂漠を往く隊商に加わったところ盗賊の襲撃に遭い…というあたりまでは、ロケーションの効果なども手伝って、なかなか本格的な時代物秘境探検の味わい。
posted at 04:01:06
ただし砂漠の謎の王国に迷い込むあたりからは、『大盗賊』同様の和製ソード&サンダルのユルめのアクション・アドベンチャーといった感じに。アイデアは色々盛り込まれているけれど、いささか盛り込みすぎ&キャラも出しすぎで、上手く捌ききれていない感じ。
posted at 04:03:48
そして件の『走れメロス』も、原案としてクレジットされているにも関わらず、アクション・アドベンチャー部分との接合が上手くいっていないので、内容的には正直かなり中途半端な印象。キャラの配役はかなり魅力的なんだけど、全般的に顔出しだけで終わるのも残念。
posted at 04:08:02
というわけで、クリシェを多様した古典的な冒険活劇ものの楽しさという点では、内容がシンプルでキャラも良く立っていた『大盗賊』の方が上。一方でヒーローものとしては、『奇巌城…』の方が見せ場は多い。有島一郎の仙人と天本英世の妖婆によるコミカルなパートは両作に共通。
posted at 04:10:42
ただ『大盗賊』は全体的に長閑な雰囲気なので、この二人のキャラも上手く話に溶け込んでいたのに対して、『奇巌城…』はいささかシリアス寄りなので、二人が浮いてしまっているというのも正直なところ。音楽も『大盗賊』の佐藤勝と比べて『奇巌城…』の伊福部昭は重すぎる。
posted at 04:13:30
とはいえ、『大盗賊』では悪役だった中丸忠雄が『奇巌城…』では善玉だったり、対して佐藤允は同じような役回りだったり、若林映子が巨乳侍女からヴァンプに出世していたり、白川由美の王妃はハマリ役だったり、黒部進や桜井浩子がちょろっと出てたり、お楽しみどころは色々と。
posted at 04:17:05
三船敏郞の初登場シーンが、ヒゲもじゃ破れた衣から肌を覗かせ鎖に繋がれて奴隷市で売られているというのは、個人的に美味しいポイントだったけど、次のシーンではヒゲがなくなっていてガッカリw 既に46歳ということもあり、豪快アドベンチャーの主役にはトウが立っている感も正直。
posted at 04:21:28
@tama_g_men 素晴らしい (*´∀`*) ティンコとその持ち主、どちらも負けず劣らずの重量感!
posted at 04:40:03